高精度で生産性を向上させる5軸加工機MX-330の実力

今回は、試作製造において一歩先を行く松浦製作所製・5軸加工機MX-330の魅力と、その活用方法についてお伝えします。
適切な装置選択の重要性と最新技術の動向を踏まえつつ、MX-330がどのように当社の生産性アップに寄与しているのかを解説します。

5軸加工とは

5軸加工とは、工作機械が左右、前後、上下、傾斜、回転という5つの軸を同時に制御し、部品の任意の角度から工具を動かせる加工方式を指します。
これまでの3軸加工では困難だった複雑な形状の加工や高精度な仕上がりも可能となります。

5軸加工の利点

5軸加工の大きな利点は、その効率と精度です。
5軸加工では一度に多方向からの加工が可能なため、従来の方法と比較して製造時間を大幅に短縮することが可能です。
また、同一のセットアップで複数の面を加工できるため、位置ズレによる誤差が少なくなり、より高精度な加工が可能になります。

従来であれば、さまざまな治具を使ってワークを斜めに固定し、再セットを繰り返しながら加工していた形状を、今では1回のセットアップで加工可能になったのです。

5軸加工機MX-330の特性

MX-330はコンパクトでありながら、ワークアップの幅広さと高精度を両立したモデルです。
剛性と耐久性に優れた構造は、複雑な形状の加工でも安定した精度を保証します。
限られた工場スペース内に収まりつつ、非常に頼りになる加工機です。

MX-330の自動化能力

MX-330の別の魅力として、自動化に対応していることが挙げられます。
私達が所有するMX-330はΦ330×Φ330×300の加工エリアに、オプションのパレットチェンジャーを使用することで、最大10枚のパレットを利用して10種類のワークを連続して加工することが可能です。
また工具は60本セットできるため、様々な形状に対応できます。

これにより長時間の無人運転が可能となり、生産効率が大いに向上します。

試作製造業にとってのMX-330の魅力

私たちの試作製造業は、部品や製品を1個から製作するため、形状や材料が異なるワークを個別にセッティングする必要があります。
パレットチェンジャーを使用することで、加工中に次のワークを準備することができ、有人運転時でも生産効率が向上します。

さらに、試作段階の特性上、急な形状変更の要望や緊急案件の割り込みがしばしば発生します。
そのため、段取りの変更が頻繁に必要となります。
次に加工するパレットを容易に変更できる仕様は、試作業務に非常に適していると考えています。

MX-330の応用領域

MX-330は、航空宇宙業界や自動車部品製造など、高度な精度や複雑な加工が求められる分野での活用が進んでいます。
また、医療機器製造など、非常に細かい精度と滑らかな表面仕上がりが求められる業界でもその性能を発揮しています。

私達が所有するその他の多軸加工機

FANUC社のロボドリル
5軸加工機 対応サイズ Φ250×Φ250×150　1台
4軸加工機 対応サイズ 600×340×150　　  6台
を保有しております。
汎用樹脂、エンプラ、アルミなどの様々な材料に対して、シーンに応じた最適なプログラムや機械を選択することで生産性の向上を重視しています。

5軸加工機を使う際に気を付けている事

5軸加工のための設計やプログラミングは複雑であるため、それに対応する知識やスキルが要求されます。 しかし、アプリケーションを活用することで、プログラム作成の効率を上げ、ミスを減らすことができます。

また、必要に応じて4軸加工機も活用することで、加工プログラムをシンプルに保ちやすくなり、効率的に生産することが可能になります。

まとめ

5軸加工機MX-330は、高精度な成果物を生み出し、生産性向上に大いに貢献する有望な装置です。自動化対応性や幅広い応用範囲など、MX-330が有する多くの特徴が私たちの製造業務をより一層発展させる力となっています。

これからも最新の技術動向を追いかけ、適切な機械選択を通じて、生産性の追求を果敢に進めて参ります。

加工についてのお悩みや困り事がありましたら、下記からお気軽にご相談ください。

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