
試作品製作で必ずおさえておくこと
新製品開発において、試作品製作は最も重要な工程のひとつです。
「どのように試作を進めるか」は、その後の設計精度や量産リスクに大きく影響します。
この記事では、試作をスムーズかつ効果的に進めるために、必ず押さえておきたい10のポイントを、実務の流れに沿って整理しました。
これから試作に取り組む方、改めて基本を見直したい方におすすめの内容です。
1.試作の目的を明確にする
試作品作りは「何を検証するための試作なのか」を最初に決めることが重要です。
形状確認・組立性検証・機能評価・材料チェックなど目的は多岐にわたります。目的が曖昧なまま進めると、余計な仕様検討が増えたり、手戻りが発生します。
2.目的に合った材料を選定する
試作品に使用する材料は、評価したいポイントに応じて適切に選ぶ必要があります。
樹脂、アルミ、ステンレスなど、それぞれ特性が異なり、強度・加工性・コストにも影響します。目的に合った材料選定が、試作の精度を大きく左右します。
3.最適な製作方法を選ぶ
試作品の製作には、3Dプリンティング、CNC加工、真空成形など、さまざまな技術があります。
各技術にはメリット・デメリットがあり、目的や材料によって最適解が異なります。
例えば
・複雑形状 → 3Dプリンティング
・高精度の寸法が必要 → CNC加工
といったように、目的別に適切な技術を選択することが重要です。
4.設計を最適化する
試作段階では、量産仕様そのままではなく、試作に適した設計にすることが重要です。
試作段階では
・必要最小限の公差
・試作向けの肉厚・R形状
・重点検証箇所にフォーカスしたデータ
が有効です。
さらに、CADソフトを使用し、形状や寸法を事前にシミュレーションすることで、製作段階でのエラーや手戻りを大幅に減らすことができます。
5.評価方法をあらかじめ整理する
試作品の評価方法は、製作段階であらかじめ整理しておくと効率的に進みます。
機能性・強度・組立性・ユーザビリティなど、どの項目をどう評価するのかを事前に決めておくことで、完成後の検証がスムーズになり、改善サイクルも短縮できます。
6.コストと工期を事前に把握する
試作品製作には、材料費・加工費・人件費などがかかるため、初期段階でコストの目安を把握しておくと無駄が減ります。
また、コスト削減のためには、共通部品を活用することで、試作品数を必要最小限に抑える、などの工夫も有効です。
7.知的財産の保護を検討する
試作段階では、外部へのデータ提供や共有が増えるため、特許・意匠・商標などの知財対策も重要です。
早い段階での保護が、競合に先手を打つポイントになります。
8.環境への配慮と法規制
試作品の材料や加工方法によって、環境負荷や対応すべき法規制は異なります。
特に環境基準が厳しい国で使用する場合は、あらかじめ法規制を確認しておくことが重要です。
国内でも、
・リサイクル材の活用
・廃材削減
など、サステナビリティへの取り組みが求められています。
9.コミュニケーションを密にする
試作工程では、仕様理解のズレが大きなトラブル要因になります。
設計者・製造側・依頼側のコミュニケーションを密にすることで、手戻りや勘違いを防ぎ、品質も安定します。
10.試作の知見を最終製品へ活かす
試作で得たデータやフィードバックは、最終製品を仕上げるうえで非常に重要です。
改善点・成功点を整理し、量産設計へ確実に反映させることで、製品全体の完成度が上がります。
まとめ
試作品製作は、製品開発全体の精度とスピードを左右する重要なプロセスです。
目的の明確化、材料・加工方法の適切な選定、評価とフィードバックの整理など、上記の10のポイントを押さえることで、試作の質が大きく向上します。
当社では、最新設備による試作加工から、設計段階での技術的アドバイスまで幅広くサポートしています。
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