展示会に間に合う!短納期×立体表現の3Dプリント事例
展示会やプレゼンテーションの場では、「視覚的に伝える」工夫が伝達力を左右します。
とくに、立体物を使った訴求は、平面資料やパネルだけでは届きづらい情報を、直感的かつ印象的に伝える手段として注目されています。
本記事では、短納期で製作した展示会向け立体モデルの事例をご紹介します。
㈱デザイズミ様の 「MOJIMAP(モジマップ)」 を、FDM方式3Dプリンターで造形し、実際の展示に活用いただいた内容をもとに、短納期対応・製作のポイント・活用の可能性についてまとめました。
㈱デザイズミ様の公式サイトはこちらです。
出展されたMOJIMAP(モジマップ)について
2025年9月に開催された「東京ギフトショー」にて、㈱デザイズミ様が出展された「MOJIMAP(モジマップ)」は、市町村名で都道府県の形を描くユニークな地図シリーズです。
政令指定都市版などのバリエーションもあり、見た目のインパクトと情報性を兼ね備えたデザインとなっています。
展示に使用された立体モデルは、弊社にてFDM方式の3Dプリンターで製作いたしました。

展示ブース全体の様子
㈱デザイズミ様「MOJIMAP」ブース(弊社制作物はテーブルの上に配置されています)

大阪府立体モデル(単色)
黒一色の大阪府立体モデルです。市町村の形が市町村名で表現されています。市町村の高さは、人口を表しています。

大阪府立体モデル(2色)
こちらも大阪府の立体モデルですが、一部の都市を黄色で強調することにより、印象付けるデザインです。
短納期対応が可能なFDM方式
今回の製作では、限られたスケジュールでの納品が求められたため、FDM方式の3Dプリンターを採用しました。
FDM方式はコストパフォーマンスに優れており、展示会向けの簡易立体モデル製作に非常に適した方式です。
- 単色造形は短納期対応がしやすく、安定した品質で出力可能
- 最大5色まで対応(積層方向での色切り替えが可能)
※一部を色で強調するなど、表現の幅も確保
文中の写真にあるように、黒一色のモデルはシンプルに情報を伝える構成に、2色版は、黄色で視認性を高めるなど、デザイン意図に合わせた工夫がされています。
平面データを社内で3Dモデルに加工
今回ご提供いただいた元データは、平面のイラスト形式でした。
弊社ではこのデータをもとに、立体化に適したデータに変換・加工を社内で実施。市町村ごとの人口差を高さで表現し、視覚的に情報が伝わるよう構成しました。
展示物としての立体モデルの活用効果
3Dプリントされた立体物は、以下のような用途で活用が期待できます:
- 展示会ブースでのアイキャッチ
- 商品・企画説明時のビジュアル補助
- プロモーションにおけるコンセプト表現
- 資料として配布・保存可能なモデル制作
今回のように短納期・シンプル構成であれば、プロトタイプや展示会用途にも柔軟に対応可能です。
技術的補足・注意点
※FDM方式での出力では、積層痕や造形シームが発生します。
形状や仕上げ方法によってはこれらが目立つ場合がありますので、簡易モデルとしての用途にご理解ください。
→ 仕上がりの雰囲気は、こちらの資料(PDF)で詳しくご覧いただけます。
※色の切り替えは積層方向での切替であれば短時間で対応可能です。
いっぽう、同一平面上に色が複数点在する場合は造形時間が長くなります。
※元データが平面の場合でも、内容によっては社内で立体用データへの変換が可能です。お気軽にご相談ください。
コストと納期を抑えて、展示ブースに「立体の説得力」を
展示ブースで「目に留まる立体物を使いたい」「でも時間も予算も限られている」――
そんなとき、FDM方式の3Dプリントを使った簡易モデルは、有効な選択肢のひとつです。
今回のように、元データがイラストであっても社内で立体化に対応可能。
さらに、単色や一部色強調などのシンプル構成であれば、短納期・低コストでの製作が可能です。
展示物や説明用モックアップなどにお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
※本記事で紹介している「MOJIMAP」は、㈱デザイズミ様の製品です。 展示および画像使用については、同社の許可を得て掲載しております。
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