試作製造における仕上げとは、機械加工後の部品や試作品の表面を整え、美観や精度を高める工程です。切削や成形だけでは残る細かな傷や加工痕を取り除き、製品に近い外観や機能性を実現する重要なプロセスです。試作製造では、研磨やバフ掛け、微細調整を行い、高品質な仕上げを提供しています。
研磨
紙やすりや砥石などで表面を均一に整える方法です。粗い番手から細かい番手へと段階的に作業を進めることで、滑らかな表面を実現できます。
バフ仕上げ
回転するバフ(布製の研磨輪)を使って光沢を出す方法です。金属部品の鏡面仕上げなどに適しています。
バリ取り
切削や成形加工時に発生するバリ(余分な突起)を除去する方法です。安全性と品質向上のために欠かせない工程です。
手仕上げ
細部を人の手で調整する方法です。機械では届かない箇所や、繊細な調整が必要な部分に対して行います。
微細仕上げ
細かい加工痕を除去し、精度を向上させる方法です。試作品の寸法精度や表面品質を最終調整する工程です。
多様な材料の仕上げに対応可能です。
金属
アルミ、真鍮、ステンレスなどの金属材料。それぞれの特性に応じた最適な仕上げ方法を選択します。
樹脂
ABS、アクリル、POMなどの樹脂材料。塗装や表面処理の密着性を高めるための下地処理も含みます。
下地素材全般
塗装・表面処理前の下地素材として、様々な材料に対応しています。
切削: 基本形状を作り出す工程。仕上げの前段階として行われる
3Dプリンター: 積層造形による試作方法。積層痕やサポート痕の除去に加え、素材の密度が低いため塗装前の下地処理も必要で、切削品より多くの仕上げ工程が必要
塗装: 外観・意匠を与える仕上げ後の工程。下地の品質が仕上がりを左右する
表面処理: コーティングや印刷などの追加プロセス。仕上げによって品質が向上する
試作製造の仕上げは、試作品の完成度を大きく左右する工程です。加工精度を補正することで、試作品を本製品に近い品質へ引き上げることが可能となります。特に外観確認や機能評価において、仕上げ品質の違いが製品開発の判断に大きく影響するため、試作製造における重要な技術として位置づけられています。
仕上げの有無によって見え方はどうかわるのか?
この資料では、FDM方式3Dプリンターで作った試作品が、磨き仕上げによってどう変わるかを比較検証しています。さらに塗装を施した場合の仕上がりも併せて確認できます。
外観の美しさが求められるデザインモデルでは、非常に高い仕上げ品質が求められます。
機能確認に必要な動作部を、寸法精度を損なわずに仕上げる事が重要です。
塗装前の仕上げ処理は、塗装品質を決定づける重要な要素の1つです。
ブログ
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