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試作品と最終製品の違い:材料を選ぶ前に知っておきたいこと

プロダクトデザインや製品開発において、試作品(プロトタイプ)と最終製品の違いを理解することは、品質・コスト・開発スピードに直結します。

本記事では、両者の違いと、試作品における材料選定のポイントを整理します。

試作品とは

試作品は、製品の設計や機能を検証するために作られる初期段階のモデルです。
試作品は以下のような目的で使用されます。

  1. コンセプト検証:アイデアが現実的かどうかを確認する。
  2. デザイン評価:デザインの外観や使い勝手を確認する。
  3. 機能確認:製品が期待通りの機能を果たすかどうかを確認する。
  4. 製造可能性評価:量産に向けた製造方法やコストを評価する。

試作品は、製品開発の初期段階で迅速に作成されるため、通常は最終製品と異なる材料や製造方法が用いられることも多々あります。

試作品が持つ4つの目的を示す図解

最終製品とは

最終製品は、顧客に提供される完成品です。
最終製品は以下の特徴を持ちます:

  1. 高い品質:耐久性、信頼性、安全性が確保されている。
  2. 一貫した製造:量産体制が確立されており、一貫した品質が保証される。
  3. 規制遵守:各種規制や認証をクリアしている。
  4. コスト効率:大量生産によるコスト削減が図られている。

これらは、試作品を元に設計の修正や改良を経て製造されたものであり、市場に投入される段階のものを指します。

最終製品が持つ4つの特徴を図解

試作品と最終製品の主な違い

試作品と最終製品の違いをまとめました。

試作品

最終製品

目的

設計・機能の検証や評価

顧客への提供・市場投入

材料

簡易な材料を使うなど、最終品と異なる場合あり

耐久性や機能性を重視して最適化されている

製造方法

1点から少量生産

大量生産

精度と仕上げ

検証目的のため暫定的(高い水準が求められない場合が多い)

量産体制・一貫した高い品質と仕上げが求められる

コスト

総額は低コスト、単価は高い

総額は高いが、単価は低い

材料選定の重要性

試作品の制作では、材料選定が評価結果を左右します。機能やデザインを正確に評価するためには、試作品と最終製品の材料の違いを理解した上で選定することが、試作段階における材料選定の基本です。

1. 機能性の確認
最終製品と異なる材料でも、機能確認には同等の特性が必要です。耐久性や弾力性が求められる場合は、それらを持つ材料を選定します。

2. コストと時間
試作品は迅速な作成が前提です。3DプリンターやCNC加工の活用で製作期間を短縮でき、高価な材料が不要な場面では廉価な代替材を選ぶことでコストも抑えられます。

3. 加工性
加工しやすい材料ほど製作時間・コストを削減できます。プラスチックやアルミニウムが試作品に多用されるのはこのためです。

4. 最終製品のシミュレーション
量産を見据えた検証では、最終製品の特性を再現できる材料を選びます。金属製品なら、同等の強度・硬度を持つ材料で試作することで、量産時の性能差を小さくできます。


試作で取り扱う材料については、下記の記事で紹介しています。


具体例:試作品と最終製品の材料選定

  1. 家電製品

 試作品:外装デザインやUIの評価を目的に、ABS樹脂などのプラスチック材料を使用
 最終製品耐久性・安全性を考慮し、強化プラスチックや金属材料を選定

  1. 自動車部品

 試作品設計評価やフィット感の確認を目的に、ポリカーボネートやABS樹脂を使用
 最終製品耐久性・耐熱性を考慮し、スチールやアルミニウム合金を選定

  1. 医療機器

 試作品生体適合性の確認を目的に、シリコーンやポリウレタンを使用
 最終製品より厳しい生体適合性・滅菌性の要件を満たす医療グレード材料を選定

まとめ

試作品と最終製品の違いを理解した上で材料を選定することは、品質・コスト・開発スピードを左右する重要なポイントです。

株式会社エムトピアでは、用途や検証目的に応じた材料選定と試作方法をご提案し、高品質な試作品の製作をサポートしています。

試作品の製作についてお悩みの方は、下記の無料相談よりお気軽にご相談ください。