「どう見せるか」を試作で比較する~1つのモデルでLED光演出を多角的に検討
製品開発の現場において、LEDによる光の演出は、単なる視覚効果を超え、機能表示やユーザー体験、ブランドイメージの一部として重要な役割を果たすようになっています。
特に、光らせ方が製品の印象や使い勝手を左右するような場面では、その見え方や制御性を試作段階で検証できるかどうかが、開発の質とスピードを大きく左右します。
本記事では、弊社が製作した操作インターフェース付き制御モデルを例に、試作段階のプレゼンテーションにどのように活用できるかをご紹介します。
なぜ今、LEDの「光の制御」が重要なのか?
LEDを使った光表現は、美容機器や家電、ロボット筐体など、さまざまな分野で活用されています。今や「光るだけ」では不十分で、「どう光るか」「どんな意味を持つのか」が重視される時代です。
たとえば:
- 状態表示(オン・オフ・エラー・モード切替)
- 使用感の演出(クール/ホット感、リズム表現)
- ブランドイメージ(色彩やグラデーション)
こうしたニーズに応えるには、意図通りの光の挙動を再現できる制御システムの試作が欠かせません。
試作モデルの概要:操作性と再現性を両立
弊社では、市販のM5Dialモジュールを活用し、LED制御に必要なUI・回路を統合した試作モデルを製作可能です。
今回は、その1例となる試作モデルを紹介いたします。
※本モデルは、市販のM5Dialモジュールを活用しつつ、制御プログラムおよび筐体設計は弊社で独自に行っています。操作性や視認性に配慮し、開発・展示用途にそのまま活用いただける構成となっています。
本モデルは以下のような構成です:
- ダイヤル操作で色の変更
- タッチパネル操作で点灯モードの切替(全12モード)
- 説明パネルで操作方法をガイド
▼全体像はこちら
▼操作パネルの拡大
搭載モード例:
- 単色点灯 / 単色点滅 / 単色点滅(ゆっくり)
- 3色グラデーション
- 単色回転1・2
- 白点灯 / 白点滅(ゆっくり)
- 虹グラデーション各種(回転・ゆっくり含む)
視覚的な比較や、操作感のレビュー、展示やデモプレゼンにそのまま使えるモデルです。
▼操作の様子はこちらの動画でご覧ください。
応用例:ワイヤレス化と多拠点制御
さらに発展形として、バッテリーを内蔵し、USB給電なしで動作可能なコントローラーを製作することも可能です。これにより、ケーブルレスでリモコンのように使用する事ができ、展示環境などでも非常に扱いやすくなります。
なお、バッテリー周りの部品は自社にて設計、3Dプリンターで製作したものです。ご希望にあわせて、筐体デザインもカスタマイズ可能です。
▼裏面・USB充電ポート付き
さらに、Wi-Fi通信により離れた複数のLEDライトを同時に制御する構成も可能です。上記動画の後半で、実例を紹介しています。
こうした柔軟な構成により、製品の世界観を視覚的に伝える展示モデルや、提案ツールとしても活用できます。
制御付き試作の開発メリット
このような制御付きプロトタイプを取り入れることで、製品開発において以下のようなメリットが生まれます。
- 実機に近い条件での操作感・視認性の検証ができる
- 意匠と機能の統合による、UX視点での試作が可能
- 社内レビューやプレゼンの際、関係者間でイメージを共有しやすい
こうした“見て・触れて・比較できる”試作を活用することで、フィードバックの質とスピードが向上します。
まずは「光の体験」を共有するところから
スペックには現れない“光の印象”は、製品の価値を高める要素です。
弊社では、色・明るさ・動きのある演出を搭載した試作品の設計が可能です。企画段階や評価用、展示向けなど、目的に応じた構成をご提案いたします。
「光の表現を試作段階で確認したい」 「複数の光パターンを検証したい」
といったご要望に、柔軟に対応しています。
よくあるご質問
Q. 光の制御や見せ方の設計から依頼することは可能ですか?
A. はい、可能です。UI設計・3Dデータの作成・光制御の検討を含めてご相談いただけます。
こんな方におすすめです
- 製品にLEDを組み込みたいと考えている設計・開発担当者
- 光の表現を技術的に検証したい開発チーム
- 光り方に変化をつけた展示モデルの試作を検討中の方
- 提案資料やデモで“光の動き”を訴求したい営業・マーケティング担当者
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