シリコン(Silicone)とは、シロキサン結合を主鎖に持つ高分子化合物で、柔軟性・耐熱性・耐候性に優れた合成樹脂(エラストマー)です。ゴムのような弾性を持つシリコーンゴムや、オイル・樹脂の形態で利用され、医療機器から日用品、試作部品まで幅広い分野で使用されています。

(画像はイメージ図です)
試作では、こんなシーンでシリコンが使われます。
耐熱・耐寒性 -50℃〜200℃以上でも安定した性能を発揮します。極端な温度環境での使用に適しています。
柔軟性・弾性 繰り返し変形に強く、ゴムのような弾性を持ちます。シール材やパッキンに最適です。
耐候性 紫外線やオゾンに強く、屋外用途にも適用できます。長期使用でも劣化しにくい特性があります。
透明性 透明グレードは光学部品にも利用可能です。可視光透過率が高い材料です。
生体適合性 医療用・食品用としても利用される安全性の高い材料です。人体への影響が少ない特性があります。
射出成形(LIM:液状シリコン成形) 複雑形状の部品製作に適用されます。精密な成形が可能で、量産にも対応できます。
圧縮成形(トランスファー成形) ゴムライク部品の量産に使用されます。比較的大型の部品製作に適しています。
真空注型 柔軟な試作品を少量製作します。アクリル型を作って複数個の試作が可能です。
シリコン型 真空注型の型材として使用する場合も多くあります。シリコン型でウレタン樹脂を成形します。
3Dプリント(シリコーン対応機) 特殊用途で活用され始めています。複雑形状の試作に新しい選択肢となっています。
ゴム部品: 同じエラストマー系部材として比較される。天然ゴムより耐熱性・耐候性に優れる
エラストマー: シリコンが属する材料分類。ゴム状の弾性を持つ高分子材料
シリコンは、柔軟性・耐熱性・生体適合性を兼ね備えた素材で、試作においても多用されます。特にパッキンやシール材といった機能部品や、医療・食品用途の検証試作に欠かせません。
また、真空注型や成形技術を用いることで少量から量産まで柔軟に対応できるのも特徴です。透明シリコンは光学部品の試作にも使用され、極端な温度環境での評価が必要な試作では、シリコンが最適な選択肢となります。
型に樹脂を流し込んで形をつくる真空注型は数が多め(10個~30個)の試作に適した工法です
複雑な形状の製作や、短期間で簡易にデザイン比較をしたい場合に適する工法です。
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