業務用3Dプリンター(SLS方式・粉末焼結積層方式)とは?試作委託をお考えの方へ
はじめに
業務用3Dプリンターを使った試作を委託したいと考えている方のために、SLS方式(粉末焼結積層方式)について分かりやすく解説します。特に弊社が導入している「Fuse 1+」と、使用している材料「Nylon 12 Powder」の特性についても簡単にご紹介します。弊社ではFuse 1+を用いた受託製造サービスを提供しています。
代表的な3Dプリンター方式の違い
3Dプリンターにはいくつかの方式があり、それぞれ異なる特徴を持っています。以下に代表的な方式を簡単に整理しました。
方式 |
主な特徴 |
代表的な用途 |
FDM方式 |
コストが低いが精度や強度は限定的 |
簡易的な形状確認 |
光造形方式(SLA) |
高精細・美観に優れるが耐久性に制約あり |
デザイン評価用モデル |
粉末焼結積層方式(SLS) |
精度・強度が高く、複雑形状にも対応 |
実用的な試作、ロボット筐体、産業機器部品 |
Fuse 1+(Formlabs製)の特徴
Fuse 1+は業務用SLS方式の3Dプリンターです。レーザーで粉末を焼結し積層する方式で、複雑な形状を一体造形できるのが特長です。
以下はレーザーで粉末を焼結している様子です。
特徴を端的にまとめると
- 寸法精度が高く、安定した形状
- 積層痕が目立ちにくく、美観が良好
- 強度や耐熱性に優れる
などがあげられ、機能評価を伴うプロトタイプや、ロボット筐体などに向いています。
Fuse 1+ での製作の流れ
使用材料「Nylon 12 Powder」とは?
弊社が受託製造で使用している「Nylon 12 Powder」は、以下の特徴を備えた高機能樹脂材料です。
- 高強度・高耐久性:機械部品やロボット筐体など、実際の使用環境に近い試作が可能です。
- 耐熱性・耐薬品性にも優れており、さまざまな評価用途で活用可能。
- マット調の美しい仕上がりで、表面仕上げを最低限に抑えることができます。
- 遮光性があるので、照明まわりの部品に使えます。
Fuse 1+を活用した試作を委託するメリット
- 小ロットでも迅速かつ正確な試作製作が可能
- 試作段階から最終製品に近い強度と精度で評価が可能
- 複雑形状や組立部品を一体成型し、組立工数やコストを削減可能
おすすめの用途
- ロボットや産業機器の試作部品・筐体
- 複雑なアッセンブリー品を単一部品に統合した試作
- 強度や耐久性が求められるプロトタイプ
まずはお気軽にご相談ください
3Dデータをお持ちでない方もご安心ください。弊社では試作設計支援サービスを提供しています。見積りやご相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。