PBT(ピービーティー)

PBTとは?

PBT(ポリブチレンテレフタレート)とは、エンジニアリングプラスチックの一種で、電気特性・耐薬品性・寸法安定性に優れた結晶性樹脂です。成形性が良く、電気・電子部品や自動車部品を中心に、試作から量産まで幅広く利用されています。

PBT製品イメージ図

(画像はイメージ図です)

どんなときに使う?

試作では、こんなシーンでPBTが使われます。

  • 絶縁性が必要な電子部品を試作したいとき
  • 耐薬品性や耐熱性が求められる部品を検証したいとき
  • 射出成形で量産を見据えた試作を行いたいとき
  • 寸法精度を重視する機構部品を試作したいとき

主な特徴

優れた電気特性 絶縁性が高く、電子部品に最適です。電気・電子分野での使用に適しています。

耐薬品性 油や多くの溶剤に耐性を持ちます。化学的に安定した樹脂です。

耐熱性 連続使用温度120〜140℃で、熱環境での使用に適しています。

寸法安定性 吸水率が低く、変形が少ない特性があります。精密部品の製作に適しています。

成形性 流動性が高く、射出成形に適します。複雑形状の部品製作が容易です。

よく使われる加工方法

射出成形 複雑形状の量産試作に多用されます。量産を見据えた試作に最適です。

切削加工 小ロット・精密部品の試作に対応します。短納期での対応が可能です。

押出成形 シート・フィルム用途にも展開されます。連続的な形状の製作に使用されます。

よくある用途

  • 電子部品:コネクタ、リレー、スイッチ
  • 自動車部品:ライトリフレクター、センサーケース
  • 産業機器:ポンプ部品、ハウジング
  • 家電製品:耐熱性や絶縁性を必要とする内部部品

関連用語

PPSPEEK: PBTより高耐熱なスーパーエンプラ。より過酷な環境に対応
ABSPC: PBTとブレンドして改質されることも多い。相互補完的に使用される
結晶性樹脂:
PBTが属する樹脂分類。寸法安定性や耐薬品性に優れる

試作製造での特徴

PBTは、電気特性・耐薬品性・寸法安定性を兼ね備えたバランスの良いエンプラです。特に電子部品や自動車部品の試作では、量産を見据えた射出成形が多く、精密性と信頼性の高い試作品を製作できます。

耐熱性・耐薬品性を活かした機能評価や外観確認にも適しており、試作製造に欠かせない材料のひとつです。電気特性に優れるため、電子機器の絶縁部品や接続部品の試作では、PBTが第一選択肢となることが多くあります。

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