ポリカーボネート(PC ピーシー)

ポリカーボネートとは?

ポリカーボネート(PC)とは、高い耐衝撃性と透明性を兼ね備えた熱可塑性樹脂です。ガラスの代替として利用されるほか、強度や難燃性を活かして自動車部品や電子機器にも幅広く使われています。

ポリカーボネート(PC)製品イメージ

(画像はイメージ図です)

どんなときに使う?

試作では、こんなシーンでポリカーボネートが使われます。

  • 透明で衝撃に強い試作部品を製作したいとき
  • 耐熱性や難燃性を求める部品を検証したいとき
  • ガラス代替として軽量化を図りたいとき
  • 外観確認用や実用試作で実材に近い樹脂を使いたいとき

主な特徴

耐衝撃性 アクリルの数十倍の強度を持ち、割れにくい特性に優れています。

透明性 光透過率はアクリルに近く、高い透明性を実現します。

耐熱性 120℃前後まで連続使用可能で、熱環境での使用に適しています。

難燃性 自己消火性を持ち、安全性が高い特性があります。

加工性 射出成形・押出成形・切削に対応でき、幅広い製作方法が可能です。

よく使われる加工方法

切削加工 透明部品や小ロット試作に利用されます。精密な透明部品の製作に適しています。

射出成形 量産を想定した精密部品試作に使用されます。量産と同じ条件での検証が可能です。

押出成形 板材やパイプを製造します。連続的な形状の部品製作に効率的です。

表面処理(コーティング・塗装 耐傷性や意匠性を強化します。PCの透明性を活かしつつ、表面保護が可能です。

よくある用途

  • 透明カバー・レンズ部品
  • 自動車部品(ヘッドランプ、内装部品)
  • 電子機器筐体やコネクタ
  • セーフティガードや防護板

関連用語

アクリル(PMMA): 透明性に優れるが耐衝撃性はPCに劣る。加工性はアクリルが優位。
ABS: PCとブレンドして筐体部品に多用される。透明性はPCに劣るが加工性が良好

試作製造での特徴

ポリカーボネートは、透明性と高い耐衝撃性を両立できる樹脂として、試作段階でも多用されます。外観モデルではガラス代替の透明部品として、機能試作では耐衝撃性や耐熱性を活かした評価が可能です。

また、アクリルと比較検討することで、透明部品の強度や耐久性を事前に検証できる素材です。安全性が求められる部品や、強度と透明性の両立が必要な試作では、PCが最適な選択肢となります。

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