PA6(ナイロン6)およびPA66(ナイロン66)は、耐摩耗性・強度・耐薬品性に優れたエンジニアリングプラスチックの代表的なポリアミド系樹脂です。両者ともナイロン系樹脂ですが、分子構造の違いにより特性に差があり、用途によって使い分けられます。

(画像はイメージ図です)
試作では、こんなシーンでPA6/PA66が使われます。
柔軟性と靭性 吸水性がやや高いが、柔軟性と靭性に優れます。衝撃性が高く、繰り返し荷重に強い特性があります。
成形性とコスト 成形性が良く、コストが比較的安価です。汎用的な用途に適しています。
耐熱性と剛性 耐熱性・剛性・耐摩耗性に優れ、寸法安定性が高い材料です。高温環境下や強度が要求される部品に適用されます。
耐薬品性 PA6に比べて耐薬品性にも優れています。より過酷な環境での使用に適しています。
射出成形 量産を見据えた自動車部品や電子部品に多用されます。複雑形状の部品製作に適しています。
切削加工 試作段階での精密部品製作に利用されます。短納期での対応が可能です。
押出成形 フィルムやパイプ、繊維などにも展開されます。連続的な形状の製作に効率的です。
エンジニアリングプラスチック(エンプラ): POMを含む高機能樹脂群。汎用樹脂より機械的特性に優れる
GF強化樹脂: PA6/PA66にガラス繊維を添加して強度をさらに向上させた材料
POM: ナイロンと比較される摺動部品用エンプラ。吸水性はPOMの方が低い
ナイロン: PA6/PA66が属する樹脂の化学分類。ポリアミドとも呼ばれる
PA6/PA66は、摺動性・耐摩耗性・強度を兼ね備えた汎用性の高いエンプラです。PA6は成形性や靭性に優れ、PA66は寸法安定性や耐熱性に優れるため、試作段階で用途に応じて選択することで、量産を想定した検証が可能です。
特に自動車や機械分野で多用される材料であり、試作製造において欠かせない樹脂のひとつです。吸水性があるため湿度環境での寸法変化には注意が必要ですが、ガラス繊維強化グレード(GF-PA6/PA66)を選択することで、さらに高強度・高剛性な試作が実現できます。

汎用樹脂試作の解説書
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